オペラ座の怪人を語ってしまえ!

24日で、劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」札幌公演が終わってしまいます。

 

写真は、今回の札幌公演のプログラム。

「オペラ座の怪人」は、私が演劇好きになったきっかけのミュージカルです。

 

「静寂」に心を鷲掴みされました。

初めて観たのは、前回の札幌公演の時、1994年の3月でした。ミュージカルを観るのは初めてでしたので、どんなものなんだろうと思っていたのですが…圧倒されました。

 

幕開けのシャンデリアなどの舞台装置や、一度聴いたら頭を離れない音楽とか、今では様々な媒体でその魅力は語りつくされている感じがありますが、私が一番「スゴイ!」と思ったのは、終幕に訪れる「静寂」でした。

 

このミュージカルは、セリフもすべて歌で書かれているので、基本的に終始音楽が流れています。

でも、クライマックスでクリスティーヌがファントムにキスをした後、その音楽がなくなる…正確には、スネアドラムが小さくリズムを刻んでいるのですが…長い時間があります。

そこがスゴかった!

 

ドラマの進行と相まって、瞬きや呼吸をする音も「うるさい!」と怒られるのではないかと思うくらいの静寂と緊張感。

その時はほぼ満席だったと思うので、おそらく当時の劇場であるJRシアターにいたのは千人くらいだと思うのですが、その千人が「この後どうなるんだろうか?」という緊張感で、静かに舞台を見守っていました。

 

その時私は、「千人もの人を、こんなにも静かにさせるものがあるんだ!」と驚き、「もう一度あの静寂を体験してみたい」と思いました。

それが、舞台や演劇にハマった瞬間でした。

 

それからJRシアターで行われていた作品を観るようになり、就職してからは時々東京などに行って、劇団四季だけではなく他の劇団のミュージカルやストレートプレイなども観るようになりました。

2014年6月のキャストは、マイベスト!

「オペラ座の怪人」は、前回の札幌公演だけでなく、東京や今回の札幌公演など数回観ていますが、キャストが違ったりすると新しい発見があり、「奥が深いなぁ」と感じます。

 

特に今回の札幌公演、2014年6月に観た時のキャスト(ファントム…佐野正幸さん、クリスティーヌ…笠松はるさん、ラウル…鈴木涼太さん)の時は、私が今まで観た中でのベストキャスト!3人が歌、表現、容姿など誰一人へこむことなく、役ではなくて「その人がそこに生きていた」感じがしました。

 

※個人的に一番ツボだったのは、最後のファントムの「I love you…」の後に、クリスティーヌが、「分かってる」という感じで何度もうなづいていた所でしたね~。泣けました。

これからも繰り返し観たい作品

この作品は、舞台だけでなく映画にもなりましたし、ロンドンで行われた25周年記念の特別公演もDVDになっているので(このDVDすごくおススメです!)、家でも観ることができます。

 

でも私は、やっぱり一番好きなのは劇場で観ること。

幕開けのシャンデリアの迫力や、前述のラストの「静寂」は、劇場でないと味わえません。

 

ブロードウェイやウェストエンドではまだまだロングランが続くでしょうし、日本でも繰り返し上演されていくと思います。

 

私も機会があれば、繰り返し観て行きたい作品です。

願わくは、生のオケで、日生劇場のような、ちょっと豪華な劇場で観たいですね。(無理かな?)

劇団四季さん、専用の劇場つくってくれませんかね?